冷徹御曹司は政略妻の初めてを奪う





社長職を譲るはずだった長男を突然亡くし、二男である父さんを呼び戻したおじい様の心情は理解できる。

けれど、おじい様の会社にはまったく興味を持たず、絵を描くことを生業としていた父さんにとってそれは、自分の人生を根底から覆されるほどの衝撃だった。

父さんにとっても、小さな頃から大好きで仲が良かったお兄さんが亡くなり、その悲しみは相当なものだった。

そして、憔悴しきったおじい様を見捨てることはできず、できることなら会社の役に立とう。

そんな、当時抱いていた思いを、父さんから聞いたことがある。