紬さんとのお見合いの日にどうして理美さんが飛び込んできたのか、そして、どんな目的があって紬さんと特別な関係があるように見せつけたのか。
そのことが知りたくて始まった会話は、紬さんと理美さんの関係だけにとどまらず、私の過去にまで及んだ。
「今更だけど、俺と理美は単なるいとこってだけで何の関係もないから。瑠依が誘拐されそうになって、病院に運び込まれる姿を見て以来、好奇心というはた迷惑な勢いだけであいつは瑠依のことをずっと調べていたんだ」
「うん、さっき聞いてびっくりした」
「だよな。俺も、瑠依との見合いの話を受けた頃に『女にだらしがない紬よりも、修ちゃんのほうが瑠依ちゃんを幸せにしてくれるんだから』って言い出した時にはびっくりした」
くくっと体を揺らしながら笑う紬さんにつられて、私も小さく笑った。
「おばあと瑠依のおじい様はかなり前から連絡を取り合っていたらしいぞ。彩也子さんは間に立って誕生日プレゼントを渡したり。うちの会社にも何度か来ていたって聞くし。だから、あの時……瑠依が病院に運びこまれた時、理美は彩也子さんのことがわかったんだ」
「そう……。世間は狭いね」
「ああ。それからも彩也子さんはおばあと瑠依のおじい様の間でいろいろ動いてくれてる」
「そうなの?本当、彩也子様には頭が上がらないね。ふふっ」
微かに口から出た笑い声に気付いたのか、紬さんは私の顔を覗き込んだ。

