何故奴が私の教室にいるのだろう。

私の大っ嫌いな王子様系男子の歴史上最上格である二階堂蒼士郎が。

朝の8時。

登校した私は教室に入るなり混乱した。

二階堂の周りに人だかりができている。

「おはよう、杏里。何?あれ。」

とりあえず鞄をおいて親友に話しかけた。

「転校生だってー。アメリカからきたらしーよー。みかいろうくんだっけ?」
「二階堂な。この時期に転校生ねえ。」
「そー。さっきからミクたちがイケメンイケメンゆってる。」
「ほー。」

このおっとりショートカットは三井杏里。
私と同じようにイケメンなどに全くもって興味がない。
杏里曰く、お兄ちゃんに勝るイケメンなんていない!らしい。
杏里にはお兄ちゃんはいないが、お兄ちゃんの様にしたっている友達がいるらしい。