私は家に着くと、階段をかけあがり、急いで自分の部屋に向かった。


中に入ると、机の上につるりとした箱が置いてあった。


ゴーストチップ・・・


そう、本当はもうとっくに買ってあったのだ。


でも、何だか怖くてあけれなかった。


(でも今日こそは・・・)


震える手で箱を開けた。すると、中には分厚い説明書が入っていた。そしてその奥に黒光りする、

金属製のピストル・・・


説明書をひらき、大事そうなところだけ読んだ。


『右耳の5センチ上にピストルを密着させ、引き金を引いてください。なお、人体に悪影響はありませんのでご安心ください』


私は説明書通りに耳から五センチをはかり、ピストルを密着させた。

が、手からピストルが転がり落ちてしまった。


「なにやってんのよ私、しっかりしてよね」


自分に喝を入れ、もういちどピストルを手に取った。


そして引き金に指をかけ・・・


バチッ!!!


電気がスパークし、弾が発射された。

頭蓋骨をすりぬけ―
神経を通り―
脳の一番深い場所へと・・・―

意識が暗転した。