そしていつもの柔らかな瞳で、帝さんへ笑いかける。
「今日は俺が付き合うよ。積もる話もあるでしょ?」
「えーみっくんどうせなら可愛い女の子と飲みたいな~」
「俺じゃ不満なのかな?うん、みっくん?」
「ええ〜そんなことはありませんが〜」
真野社長のさらりと溢れた前髪が、帝さんにかかるほど近づいて。
その口がゆっくりと弧を描いた。
「ねえ、帝。……俺じゃだめなの?」
「ーーめっそうもありませんんっ!!!みっくんは真野ちゃんひとすじです!!」
帝さんが叫んで、真野社長に抱きついた。
うわあ、真野社長の色仕掛け、初めて見ちゃった……。
私とすずは、思わず顔を見合わせて、なんだか恥ずかしくて視線を逸らしてしまったのだけれど。
そうして真野社長は帝さんの肩を叩き、彼を促して会社を出ていく。
振り返った私に、大丈夫だから、と目配せを残して。
すずが私の手をとって、覗き込んでくる。
「雪姫ちゃん……?」
おかしい。
友達なのに、真野社長はどうしてあんなに帝さんを警戒してるの?
ううん、帝さんが私に近づくことを警戒してる。
舞華さんと同じように。
私は何だか得体の知れない不安にかられて、すずの手を握りしめた。
「今日は俺が付き合うよ。積もる話もあるでしょ?」
「えーみっくんどうせなら可愛い女の子と飲みたいな~」
「俺じゃ不満なのかな?うん、みっくん?」
「ええ〜そんなことはありませんが〜」
真野社長のさらりと溢れた前髪が、帝さんにかかるほど近づいて。
その口がゆっくりと弧を描いた。
「ねえ、帝。……俺じゃだめなの?」
「ーーめっそうもありませんんっ!!!みっくんは真野ちゃんひとすじです!!」
帝さんが叫んで、真野社長に抱きついた。
うわあ、真野社長の色仕掛け、初めて見ちゃった……。
私とすずは、思わず顔を見合わせて、なんだか恥ずかしくて視線を逸らしてしまったのだけれど。
そうして真野社長は帝さんの肩を叩き、彼を促して会社を出ていく。
振り返った私に、大丈夫だから、と目配せを残して。
すずが私の手をとって、覗き込んでくる。
「雪姫ちゃん……?」
おかしい。
友達なのに、真野社長はどうしてあんなに帝さんを警戒してるの?
ううん、帝さんが私に近づくことを警戒してる。
舞華さんと同じように。
私は何だか得体の知れない不安にかられて、すずの手を握りしめた。

