キーンコーンカーンコーン………
窓の外は、茜に染まる。
ガヤガヤと騒ぐクラスのやつらは
どんどんと
帰って行く
あたし、七瀬紅(ナナセコウ)。
高1。
一人が好き。
めんどくさいことないし。
「三浦くん、カラオケ行かない?」
クラスの女子
杉田彩愛が言う
少し微笑んで
「ごめん。今日そーゆー感じしゃねえんだよな。誘ってくれたのにごめんな?」
「そ、そっか。残念。じゃあ今度また誘うね。」
「おう」
パタパタと教室を出ていく。
廊下に響き渡る声。
「きゃー。三浦くんと話しちゃった。」
「いーなー。あたしがいきたかったー」
あたしは今。つか、学校では
男の格好をしてる。
男性恐怖症だから。
男が近づいてくると、アレルギー反応みたいなのが出る。