LOVE or LIKE? 本当の気持ち

ついにやってきた昼休み。






「っと、星野君、資料室…行こ?」







思い切って竜也君の席まで行く。








「あぁ、めんどくせー」







2人で長い廊下を歩く。






もちろん黙ったままで。








ガチャ









「失礼しまーす」






「っ面白え奴。誰もいないのに挨拶とか…っ」






「むっ   そんな笑わなくたっていいじゃんかっ」






「ごめんごめん、あ、俺上のほうの資料とるから、おまえは下のほう取れ。」








「なっ!おまえじゃなくて高野琴音って名前があるんです!」







「じゃぁ琴音、下のん取って?」









っ何!?これ





ただ名前呼ばれただけなのに…






なんか変な気持ち。






だめだ!こうやっていろんな女子にサラッとドキドキするようなこと言ってるんだよ






こういうのにつられたらダメなんだよ…






気を取り直そうとしてバッと振り返った瞬間…














竜也君が乗ってる小さめのはしごに足をかけてしまい、







もちろん竜也君はバランスを崩すわけで…






私は動くこともできなくって、






ただ落ちてくる竜也君を見つめて…





バサッ! ガチャン!!!!





資料とか周りの物が落ちて物音をたてる








それと同時に私が竜也君に押し倒されてる状態で…









ガラッ








「大丈夫ですかっ!?すごい物音がしたけど…って琴音…っ…」











そう慌ててドアを開けたのは和也で…










「違うっ!そんなっ」





状況を説明しようとしたけど和也は、





「そういう関係だったんならもっと早く言えよ」






明らかに怒ったような口調で私に言った後去って行った。






完全に勘違いされちゃった。






私は和也のこと好きなのにっ










あ!でも竜也君も嫌だったよね






「ごめんっ!竜也君」








「俺はいいけど…彼氏は?」









「彼氏って?」









「え?あいつ彼氏じゃねぇの?」









「違うよ、和也は幼馴染みだよ」









「そうなんだ」













「ていうか竜也君大丈夫!?怪我とかしてないっ?」









「俺は大丈夫だけどさぁ…資料…」








そういって周りを見ると








「あぁぁぁ    やっちゃった…竜也君、お詫びにならないかもしれないけど…私これやるから帰ってていいよ?昼休み終わっちゃうし…」






「んなの琴音に任せられない…ていうか、お詫びなら別のものがいいなー」







「っなんでもいいよ!?あ、でも今お小遣いとか使っちゃったからちょっとしかないけど…」






「っっ!面白い奴っ 誰も何か買えとか言わねぇよっ」








「よかった…じゃぁ何?」










「竜也君じゃなくって竜也。」










「知ってるよ?星野竜也くんでしょ?」







「だから、竜也って呼び捨てにしろっつってんの。」









「んな!無理だよ」











「じゃないとキスする。」









「/////っ何言ってんの」








「俺、本気だけど」







そういって私に顔を近づけてくる竜也君








「っ待って!分かったから!」







「早く。竜也って」








「た  竜也…」









「よくできました」









なんて言って頭をなでてくる竜也。









「っしゃ、書類、片づけるか!」







「あ…忘れてた…。うん!片づけよう」












これを片付け終えて校舎を出ることができたのは午後6時。つまり午後の授業はサボったわけで…






「ごめんね?ほんとに」







「謝んなよ、帰ろうぜ」






「あっ!そっかお隣さんだね!」







いつもは和也が待ってるんだけど今日は誰もいない校門を抜けて歩く。






今日はいろんなことがあったけど、竜也といれて楽しかったし、意外とやさしい人だってこともわかって…







でも、和也といる時とは違った思い。





和也といる時と違ったドキドキ






「琴音ー!家、ついた。」





「っ!ごめん 考え事してた…」





「無理すんなよ。じゃぁ、また明日な 琴音」




「っ!また明日ね!竜也…」