あの出来事を忘れはしない。

高1の秋。

俺は、委員会の仕事で

朝早く学校に登校した。

その時、
キレイな花が咲いている花壇をみた。

学校にこんなところあったんだ…

そう思っていると
1人の女子が
じょうろで
花に水をやってる。

花に話しかけてるみたいに明るい笑顔だった。

見ていてとても
あたたかい気持ちになった。

でもすぐに
彼女の表情が変わった。

暗く、悲しんでいるのが伝わった。

それがなぜか
原因を探す必要はなかった。

俺の体は勝手に
花を踏んだ奴らのとこに向かっていたから。

無我夢中だった。
ただ、彼女の悲しむ顔を見たくない。
その一心で、俺は勝手に動き出していた。