「もしかしてこのノートやってるの?」

「はい…」

「宿題だったけど、こんなに頼まれてるなんてなあ。…………あ。ゴメン、3冊しか出来なかった。」

彼は私がやるはずのノート10数冊のうち3冊をすでに終わらせていた。

「あっ。ありがとう…。すごく嬉しい」

私は嬉しくて笑った。

すると彼は笑って

「三枝ってそーやって笑うんだな(笑)」

「不気味ですよね、私みたいなのが笑うと。」


半分冗談を含めて私はそう言った。

「でも三枝は笑ってる時、自然でいいっていうか、いつもは見せないから、その…」


「褒めなくていいですよ(笑)」

そうして私はまた笑う

「お、俺褒めるの苦手なんだ。本当に思ってることを言うの難しくて…」

嬉しかった。ただ単純に、そう思った。