ある日のこと。

俺はいつも通り部活をしていた。

「キャ~~♡」
相変わらず、

流星に黄色い声援が送られている。


あれ??

体育館の倉庫に誰かいる。

俺は気になってそちらに足を向けて歩いた。


「何してんの?こんなとこで」

1人の女子がいた。黒髪のロングヘアだった。

「今、ボールの空気を入れてて。無断でごめんなさい。」


たしかに。

彼女はつぶれかけのボールに

空気を入れていたようだ。

「どうして?」

思わず口にしてしまった。

こんなことする人、先生以外見たことがなかったから、、。



「誰かがやらないとボール、使われなくなってしまいます。私、人のために出来ることはしたいんです。」


熱い…そう思った。


「流星って知ってる?」


「東雲さんのことですか?」

初めてだ。


あいつを



名字で呼ぶ女子は…。


「うん、」

「東雲さんがどうかしたんですか?」

「あ、いやぁ…」