猫を被り続けた末、たどり着いたのは、
本当と自分が分からない『無』の世界だった。
人を信じられなくなった。
自分が嫌いになった。
自分勝手でお子ちゃまな同級生に腹がっ立った。
幸せそうに笑っているクラスメイトが憎らしかった。
自分だけ別世界にいるようだった。
皆の話題についていけずに悩んだ。
同じ教室の中にいるのに・・・
あたしの席だけが真っ暗い闇の中にあるように思えた。
その闇の中から皆が笑顔で明るい光に包まれた世界を覗いてた。
5歩進めば入れそうな世界。
明るい光を目指して一歩踏み出す。
けど、スポーツジムにある機械のように走っても走っても前には全く進まない。
