「それにしても元有名人と恋人になれるなんてすごいね。」







たまたまナツメと知る人ぞ知るカフェを見つけて立ち寄った時にバンドの人と一緒に来ていた。






今まで奥手で恋愛なんて成功してたためしもないあたしが・・・。
なぜか声をかけていた。






考えるよりも先に体が動いていた。







今を逃したらもう会えないと思ったから。






「あ、あのっ。坂本志摩さんですよね?」





「え、あ、うん。」





「よかったらサインもらえませんか?」




この時、なぜか色紙を持っていた。



今思えば、奇跡。



「いいよ。」



この後、店主からよく来ると聞いた。


それからあたしとナツメの行きつけになった。