「何で?」








「普段、あんなに怒ってる花菜、見たことないもん。だから、何となく何かあるのかなって。それにさ、多分花菜が今、高梨くん以外の人に会って、声をかけられたら知らないって答えそうだしね。」







あたしは基本、興味のない人とは関わらない。





よくわかってらっしゃる。





「あれだけ必死な顔、そう簡単にはできないよ。もし、答えてたとしたら、一発殴って終わらせるとも思うし、大切な人だから本気の気持ちぶつけたんじゃないの?」





そうかもしれない。






一瞬でも好きと思った相手だから・・・
本当の気持ちを知ってもらいたかったのかもしれない。







「そうだかもしれない。」








「そうなんだよ。じゃなきゃクラス写真がこんなにくちゃくちゃしならないよ?それはショックで泣いてたあとじゃないの?」






あのノートに高梨と映っている最初で最後の写真(クラス)を挟んでおいたのを思い出した。