そこにいる

このご時世に竹刀なんて・・・って言われるけど、


この高校では、教師の竹刀の所持がまかり通っている。



実際にソレで生徒が殴られた事は無く、問題になった事もないので、親も何も言わない。



かえって、それくらい厳しくしつけてくれた方が、親としても好都合のようだ。



シンの軽いノリなんて、全く通用しない。



「私は、悠吾がイイなら良いけど・・・」



菜都はもう一度僕を見た。



「いいよ。」



「よしっっ!決定!!悠ちゃん、感謝します!!」



シンは、僕を観音様のように拝んだ。


菜都もそんなシンを見て『大袈裟だ』と、ゲラゲラ笑っていた。




そうして、シンが隠れんぼするような、


そんなスリリングな昼休みはやってきた。