「・・・ん?!・・・どーしたんですか?先輩方」



菜都が自分以外全員が(といっても3名だが)3年生である図書部の先輩に話しかけながら近づいた。



「あぁ、キミ。調度イイところに来たよ。」



小坂が菜都に話し掛けた。


菜都は小坂に自分を待ってもらっていたかと思うと、胸がはずんだ。


目をキラキラさせながら小坂の向かいの席に到着した。


他の3年部員は2人ともよそを向いているような仕草だった。


菜都は、今しがた小坂たちが自分のうわさをしていたのだと直感した。


ひそかに小坂が自分のコトを、どう思っているのか知るチャンスになるかもしれないと思うと、さらに心が躍った。



「あのさ・・・・」



相変わらず菜都に口を開くのは小坂だけだった。



「はい!」


小坂の言葉に期待を膨らませ、菜都は元気いっぱいに返事してみせた。