「うん・・まぁ・・・」


僕が曖昧な返事をする。


「やめときなよ。」


意外なシンの一言。

きっと、いつものシンなら冷やかし気味に僕を送り出している。



「どうして?」



シンの言動一つ一つが気になる。



「きっとさぁ・・・アレだよアレ。」


「アレ?」


「ほら、女子が必ず月1回なるやつ!」


「へ?」


「女子って案外デリケートだから、そーゆー時は、やっぱそっとしといてあげた方がイイらしいよぉ。」


さすがに女子の生態に詳しいな・・と感心はしたが、やはり僕は菜都に会いに行くことをシンに告げた。


「うん・・でも・・ずっと顔見てないし・・男のエゴってやつ?!

やっぱ、行ってくる!」


そう言って、ペダルをこぎ出そうとした瞬間。


「悠吾!!」


またシンが僕を呼び止めた。


「なに!」



「オレも・・一緒に行っていい?」



「・・会えるかどーか分かんないけど、それでもイイんなら・・・」



「モチのロンだよ!」



シンはいつもの笑顔を見せると、すぐにシンもチャリに乗って来た。