また、雨の中の学校が始まった。

昨日のことが頭から離れない。

私が好きになった人

それは血の繋がったお兄ちゃんだと言うこと。

諦めなきゃ、いけないよね

こればかりは…。

「おーい」
「…」

陸登が私を呼んでいるのが分かった。

「元気ねーな、どうした」
「うんうん。あのさ…陸登」
「あ⁇」
「もしも、だよ⁇」
「なに」
「もしも、恋をした人がきょうだいだったら、陸登はどうする⁇」
「は⁇きょうだい⁇それは駄目だろ」
「だよね…」
「でもまぁ、その時の状況によるな」
「へ⁇」
「それで諦めるなら簡単な事だけど、それでも分かってて好きなるってすげえ事じゃん⁇法律的にはいけねーけど、でも尊敬する」
「そっ、か」
「ああ。つか、もうすぐホームルーム始まるな」
「あのさ…陸登」
「ん⁇」

私は三年生の階に駆け寄った。

早く会いたい。

あの人に…