「ごめんごめん明日は早起きする!」




「それ何回目だよ」



頭をくしゃっとされた。



昔とは違う大きくてごつごつした手のひらを感じてドキドキする。




隼人が触ったところが熱くなる。




全部の熱が頭に集まったように。



“好き”



たった二文字が言えない。




言ったらこの関係が無くなってしまう気がするから。




隣にいれるだけで幸せなんだ。




そう自分に言い聞かせた。



この時の私は、隣にいれなくなる日がくる事なんて頭の隅にもなかった。



それほど隼人の隣が私の“日常”だったのだ。