その場から逃げ出したいのに二人から目が離せなかった。





足が凍りついたようにその場から動かない。






そんなとき、何故か隼人が後ろを振り向いた。





当然、私に気づく。





タイミング悪すぎ。幼なじみの勘ってやつ?





「菜緒……?」




凄く小さな声だけど、そう言った。





隼人の様子がおかしいから沙里ちゃんも振り向いた。




私の方を見て、腕を絡める力を強めた。





そして、ニヤリと不敵に笑う。