「なんでわざわざこっちの世界で? 魔法つ界で就職するんなら、魔法つ界で生かせるものを探したほうがいいんじゃない?」


アカネが首を大きく横に振った。


「ダメなんですぅ。魔法で溢れてるところより、魔法がないところの方がわかりやすいんですぅ」


一理あるような、ないような……。


もう一つ、僕は最大の疑問をぶつけることにした。


「でも、どうして僕の所に?」


「え? それを聞かれるとは思わなかったですぅ」


なんでだよ。普通聞くだろ。


「で、何で?」


「いや、暇そうだったんで」


「そんな理由!?」


ち、ちょっとショックだ。