「ちなみに(モグモグ)、希望の業界とか業種はあるんですかぁ?(モグモグ)」


アカネが相変わらずあごでページをめくりながら言った。


「いちおう営業がやりたいなと思ってるけど」


「ニートのくせにですかぁ?(クチャクチャ)」


「うるさいな、別にいいだろ」


「聞いてみただけですぅ。営業なら募集してるところはたくさんありますね(オェッ)」


「オマエ食べ過ぎて気持ち悪くなってんじゃねぇか! 僕の金を返せ!」


「どうせ親の金ですぅ」


「うるさいよ!」