「でも有り得なくはないんじゃね?」

「……でもさ、」

「いやいやちょまてよ」

「盗み聞きをするよーなやつとは話したくありませんー」

「聞こえちゃったんだよーたまたま近くを通ったら」

「祥真、あんたの席はあっち」

ぴこーんとあたしは窓側を指差す。

「で、海理の席はここ。廊下側
なーんで用もなく反対側に来るんでしょーねー?」

「たまたまこいつに用があっただけだし」

と、海理の後ろの神木くんを勝手に話に参加させる。

「ふーん。まあいーけど、盗み聞きをしてたのは紛れもない事実なんだから」

「盗みながら聞いてねぇから盗み聞きとは言わねぇんだよ!!」

「はあ!?盗み聞きしてないなら話混ざってこないでよ」

「聞こえちゃったんだよ。だからしゃーねーだろ」

「ちょっとーふたりとも。今は天都くんのこと喋ってたんだけど?余計ないちゃこらはよそでやって」

「はいはい。てことで祥真席もどれ」

「俺も相談のってやるよ」

「間に合ってまーす」

「いーいんじゃない?他の男子の意見聞いてみても」

面倒くさそうに海理が言う。

「……えー、んじゃどーぞ」

「お前らなー、、、
だからあり得なくは無いんじゃねっ話。あくまで可能性だけど……あとは告られたとかな」

「「……」」

「祥真くん」

海理にじぃっと見つめられ祥真は若干身動ぎをする。

「……なんだよ、山崎」

「ビンゴかもよ」

「ふーん……告られたのか。なんでそれで上の空になるの」

「告られてー天音とは違う純粋な女子に魅力を感じたんじゃない?」

「……あーなるほど」

「その程度の男と付き合っとるつもり無かったんだけどなー」

3人で上の空の天都に視線を送ると流石に気づいて、何事かと目を見開いてわたわたしだす。