「姫乃、聞いてんのかよ!!」



名前で呼ばないで欲しい。



完璧に名前負けしているから。



あと、微かにときめいてしまうから…



『キモッ。』



「キモイ!?俺が女々しいとでも言いたいのかよ!!」



あんたじゃないわよ。



ときめくとか思った私がキモイの。



『で?何の話?』



「ムシかよ。だーかーらッ、彼女の話…」



改めて言って恥ずかしくなったのか、声が控えめになっている。



ムカつく。



『やっぱりキモイ。』



ウッセーと言いながら赤面している目の前の奴を愛しく思う…



バカな私。