違うんだよ、違うんだよ!
と口にしたいけどできないわたしは優奈の腕をぎゅっと握って、フルフルと首を横に振る。
「あーごめん、山内。そう言えば今日部活休みだから人気のパンケーキやさんに並ぶ予定があるんだった。
だから今日は茉優は私のもの!」
「そっか、分かった!また明日にする。
佐々木明日はちょっとでいいから空けといて」
そう言って山内くんはわたしが返事をしないうちに自分の席に行ってしまった。
「……はぁー」
助かった。とりあえず今日は山内くんと話さないで済む。
どうやって彼に顔を合わせたらいいんだろう。
「もう茉優、いったいその顔も、山内ともどうなってるの?
明らかに試合のことだけじゃないよね?
あとで全部聞くからね!」
ニヤニヤしていた優奈はどこへやらと思うくらい、彼女の顔は真剣な表情でわたしは仕方なくコクンと頷くしかなかった。

