「…………」
「…………」
お互い無言のまま俯きながら家に向かって、いつもよりゆっくり歩く。
何かを話さなきゃなんていう余裕さえない。
もう何も考えたくないくらい、沈んだ気持ちで立ち直れる日が来るのかもわからない。
「おっしゃ!2回戦も山内頑張れよ!」
「控えのピッチャーもとうとうエースが近いかもな」
「バッティングの方は相変わらず三振だけどな」
「自分でも十分分かってるから!」
わたしたちとは沈んでいる正反対にアハハハという賑やかな声が入ってきた。
話からして野球部の人たちだということは分かったけど、敢えてわたしは顔を上げずに通り過ぎようとした。

