その後もボールがネットに近くて辛い時は同じ方向に打ってしまうアタッカーの先輩の癖やコートの外寄りにいすぎて毎回後一歩が届かないレシーブ……



ボールを床に落とさないように必死で気付けなかったことがいっぱい出てくる。



わたしもきっと小野先生から見ればいろいろもったいないところがあるんだなって思った。



「はぁ……」



でも正直、こんなコートの近くで突っ立って見ていたら自分もバレーがしたい気持ちでいっぱいになる。



わたし自身はいつもと変わらず走り回れるくらい元気なのに。



それでも片手でボールを当てて何度か上に飛ばしてるだけでも、反対側の肩に振動が来て痛い。



バレーがしたくてモヤモヤがこの3週間でいっぱい溜まって行く気がする……。



そんな思いを閉じ込めながら、わたしは練習が終わるまでの間コートを見つめ続けたんだ。