龍馬さんたちを見送った後、私は岡田さんと一緒に角屋へ帰りました。

でも帰る途中、張り詰めた糸が切れるように全身から力が抜け気を失ってしまう。

岡田さんが私を呼ぶけど、全身が怠く返事ができず、そのまま意識を沈めました。

目を覚ますと布団の中で、角屋の私の部屋にいました。

毎日同じ場所に置かれている姿見や棚。

いつもと変わらない部屋。

昨日と違うのは、起きてすぐに龍馬さんの気配を感じられないこと。

私はしばらく、少しだけ広くなった部屋を、ぼんやりと眺めていました。