私の師匠は沖田総司です【上】

「師匠……ですか?」

確認するように呟くと、私を身体を押さえていた力が緩み、変わりに包み込むように抱き締められた。

この感触……覚えてる。

小さい頃から何度も私に安らぎを与えてくれたから。

間違いない……。

今、私の後ろにいるのは師匠だ。

『蒼蝶、しばらく休んで』

師匠の優しい声が耳元で囁かれると、全身からスッと力が抜ける。

頭もぼんやりして、ゆっくりと目を閉じた。