私の師匠は沖田総司です【上】

「土方さん、山南さん、外に出て戦いましょう!ここでは思うように戦えません!」

部屋の中では、刀を十分に振るえない。

外で戦うほうが遥かに戦いやすい。

「ああ、分かった!山南さん!」

土方さんと山南さんが、私の後を追って外に出てくる。

店にいた浪士たちも後を追って外に出てきた。

すぐに金属同士がぶつかる音と、道を歩いていた人たちの甲高い悲鳴が上がる。

私は山南さんの背中を守りながら、浪士たちと刀を交差さる。

「っ……はぁ!!」

渾身の力を込めて浪士の刀を押し返し、首を斬った。

顔や着物に血が付着し、初めて人を斬った時の感触が蘇ってくる。

私は込み上げる気持ち悪さを抑えながら、目の前の敵を倒し続けた。

「仲間の敵!覚悟ぉぉぉ!!」

一人の男が路地の陰から飛び出し、山南さんに向かって刀を振り下ろそうとしている。

山南さんは咄嗟に刀で防ごうとしているけど、間に合わない!

このままじゃ山南さんが……。

山南さんの切腹の場面が脳裏を過った瞬間、私の体に変化が起きた。

……体が軽い。

この感じ、前に龍馬さんが組長に向かって銃を撃った時と同じだ。

私は一瞬で山南さんの前方に移動すると、浪士の刀を師匠の刀で防いだ。

でも……。

「ぐあっ!」

山南さんの苦痛の声と、刀が折れる音がした。