悩んでいても、次の日はやってくる。

結局一睡もできないまま、審議の時間がやってきました。

前は組長、後ろは斎藤さんに挟まれ私たちは一室へと向かう。

「入って」

組長が部屋の戸を開ければ、部屋には近藤さんや土方さん、そして山南さんや他の隊の組長がいました。

私は部屋の中央に座ります。

そして組長と斎藤さんが座ると、土方さんがゴホンと咳払いをしました。

「天宮、ここに呼び出された理由は分かるな」

「はい」

「それなら話は早い。おまえは間者か?」

私は口を一文字に結び、袴をギュッと握った。

疑われていることは知っていたけど、それが本当であると突きつけられると、心がズキリと痛む。

「黙ってても何も変わらねえぞ」

私に向けられる土方さんの顔は、鬼の仮面を被った鬼の副長でした。

刃物のような鋭くて冷たい声に、思わず体がビクッと跳ねてしまう。

「……違います。私は間者ではありません」

「だが、おまえは実際に俺達が危険視している、坂本龍馬と接点があるだろ」

「そうですね」

「そうですねって、おまえな」

土方さんが苛立たしげに言います。