私の師匠は沖田総司です【上】

その言葉は本当だって龍馬さんに言いたい。

私は龍馬さんが目指す国を望んでいますって。

でも、龍馬さんを想うなら。

「そうですよ。今までのは全部嘘です。開国なんて……、国を変えることなんてできる筈ないじゃないですか」

「……」

「そんなの夢見るだけ無駄ですよ!」

龍馬さんは黙って私を見下ろしていた。私は龍馬さんの顔を見られなくて力なく俯いた。

終わった……。これで本当に全部終わってしまった。

こんな女、龍馬さんだっていやだよね。絶対に嫌われた、よね。

でも、これでいいんだ。

これが正しい行動なんだ。

「っ……」

けど、どうして自分で決めたことなのに、こんなに胸が苦しいの?

胸が裂けるように痛い。

視界がもう水びたしになって涙が零れる寸前だった。

唇をギュッと噛んだ、その時、体全体が温かな温もりに包まれた。

「えっ……」

驚きで声が漏れる。覚えのある温もりにただ困惑するしかなかった。

私は龍馬さんに抱きしめられていた。龍馬さんが強く、でも優しく私を抱きしめてくれる。

「蒼蝶、ごめん」

どうして龍馬さんが謝るの?謝るのは私の方なのに……。

私は龍馬さんを傷付けることを言った。

だから謝るのは私の方だ。