私の師匠は沖田総司です【上】

「それにしても、龍馬が女を部屋に連れ込むとは驚きだな」

龍馬さんが部屋から消えた後、ヅラさんが呟く様に笑みを浮かべて言いました。

ヅラさんの言葉に稔麿さんが「本当だよ」と言いました。

「いつも女は人を勝手に好きになる面倒な生き物だとか、特定の女を作る意味が分からねえとか言ってるよね」

「お嬢さん、筋金入りの女嫌いの龍馬に何したんだ?」

「特に何もしてないです」

「本当に?」

「はい」

川原で一緒にお菓子を食べたり、ゴロゴロしたり話したりしただけです。

まぁ、慰めてもらったことはありますが、特にこれといったことはしてないですね。

「じゃあ、どんな関係なんだ?」

高杉さんが聞いてきます。

どんな関係か、ですか。

「龍馬さんとはお友達ですよ」

「本当にただの友達か?」

「はい」

断言すると、ヅラさんと稔麿さんが残念そうに落ち込みました。

なぜそんな反応するんですか。

二人が落ち込んでいると部屋の戸がガラッと開き、おかわりしてきた龍馬さんが帰ってきました。

本当に全種類おかわりしてきました。

「龍馬、後悔しないよう大切なものはちゃんと捕まえておけよ」

「は?ヅラ、何言ってんだ?」

「色々とだよ」

龍馬さんは訝しげに眉を寄せまたご飯を食べ始めました。