私の師匠は沖田総司です【上】

何だか龍馬さんらしくて笑えて来ます。

「おい、ヅラ。誰かいるのか?」

突然奥からここにいる三人とは別の男性の声がしました。

そしてすぐにその声の主が現れました。

その人は龍馬さんたち三人に比べると背が低い人でした。でも普通より長い刀を帯刀しています。

その人は私を見た瞬間、驚いたように目を見開きました。

「夜叉姫がどうしてここにいるんだ?」

「夜叉姫?」

思わず言葉を繰り返してしまいます。

夜叉姫とは何のことでしょう?

「晋作、コイツにあったことがあるのか?」

龍馬さんがその人に向かって言いました。その人はクッと口元に笑みを浮かべました。

「ああ。その女に俺の手駒を数人斬られた」

「えっ……?」

晋作と呼ばれた人の言葉に私は言葉を失う。

龍馬さんたちもその人の言葉に驚いていました。

「そいつの人を斬る姿は見事なものだったぞ。命乞いをする奴の首を容赦なく斬ったりしてな。

あの時は俺でさえも寒気がした。その後に俺と斬り合ったんだ。あの時は楽しかったよな」

その人の笑ってるけど冷たい目が向けられる。

私は頭の中を必死に巡らせました。

私が人を斬ったのは、新選組内部の情報が持ち出された時。

あの時私は男を一人だけ斬った。

そして、その後の記憶は布団に横になっていた時から始まっている。