私の師匠は沖田総司です【上】

龍馬さんの髪を撫でるように触る。

指に吸い付くような感じが堪らなく気持ちいいですね。

いくら触っても飽きません。

しばらく指に絡めたりして感触を楽しんでいると、触っている手をガシッ!と掴まれました。

突然のことで思わず「ひぃぃ!」と悲鳴に近い声をあげてしまいます。

「おまえさァ、何してんの?」

いつの間にか龍馬さんが起きていました。

寝起きのせいで声が掠れて力がありませんが、とても怖いです!

「ごめんなさい!本当にごめんなさい!どうしても龍馬さんの髪が気になって、我慢できませんでした!」

「ふ~ん……」

寝ぼけているのか龍馬さんの目が少し虚ろです。

不意に私の手を掴んでいた手が、上へと移動して二の腕の辺りまで来ると、そのまま私の体を引き寄せました。

声が出る間もなく私は龍馬さんに抱きしめられてしまう。

肩口に頭が乗せられ、龍馬さんのやわらかい髪が頬を擽る。

「寒い……」

「寒いなら窓を閉めた方がいいんじゃないですか?」

「俺の髪触ってただろ。だからあたためろ」

「はあ……」

髪を触ったのは確かですが、なぜ私が暖具になるのでしょう?

でも、龍馬さんは私を抱き枕にしながら寝てしまったので、私はジッとするしか選択肢がない。

……まぁ、いいか。

さっき龍馬さんを起こしてしまいましたからね。