「おまえはここだろ」
手を引かれて龍馬さんの隣に座らされる。その距離は、いつもより近い気がします。
でも、どうせ今日までだからと思って、素直にそこに座っていました。
「今日は無口だな」
「気のせいですよ」
「ふ~ん」
私は膝を抱え、その間に顔を埋めながら、あのことを言わなきゃと思っていました。
でも、なかなか言えなくて、時間だけが過ぎて行く。
今日に限って龍馬さんも無口です。まぁ、もともと龍馬さんも私もあまり、しゃべる方ではありませんが。
「……あのさ」
「はい?」
私のくぐもった声が響く。
「昨日のアイツのことなんだけど」
「あの人が未来を変えてあげたい人なんです」
「そうか」
再びやってきた沈黙。
その沈黙を破ったのは私でした。
「あの、龍馬さん」
「ん」
「私、今日でここに来るの最後にします」
周りの空気が変わる。
龍馬さんの方を見れば、彼は眉を寄せて少し悲しそうな顔をしていました。
「なんでだよ」
「明日から仕事が忙しくなるので、あまり自分だけの時間が取れなくなるんです。だから」
「どうしても無理なのか?」
コクッと頷くと、龍馬さんは黙ってしまいました。
手を引かれて龍馬さんの隣に座らされる。その距離は、いつもより近い気がします。
でも、どうせ今日までだからと思って、素直にそこに座っていました。
「今日は無口だな」
「気のせいですよ」
「ふ~ん」
私は膝を抱え、その間に顔を埋めながら、あのことを言わなきゃと思っていました。
でも、なかなか言えなくて、時間だけが過ぎて行く。
今日に限って龍馬さんも無口です。まぁ、もともと龍馬さんも私もあまり、しゃべる方ではありませんが。
「……あのさ」
「はい?」
私のくぐもった声が響く。
「昨日のアイツのことなんだけど」
「あの人が未来を変えてあげたい人なんです」
「そうか」
再びやってきた沈黙。
その沈黙を破ったのは私でした。
「あの、龍馬さん」
「ん」
「私、今日でここに来るの最後にします」
周りの空気が変わる。
龍馬さんの方を見れば、彼は眉を寄せて少し悲しそうな顔をしていました。
「なんでだよ」
「明日から仕事が忙しくなるので、あまり自分だけの時間が取れなくなるんです。だから」
「どうしても無理なのか?」
コクッと頷くと、龍馬さんは黙ってしまいました。


