やっぱり、天宮さんを別の隊に入隊させるのはやめよう。
天宮さんには僕の近くにいて欲しい。
「組長、顔がニヤけてますよ。何かよからぬことを、考えているんじゃないんですか?」
「別に。これから楽しくなりそうだなって思ってさ」
「……本当ですか?」
天宮さんが疑うような目で見て来るけど、僕はニコニコと笑うだけだった。
「天宮さん、明後日から1番隊の稽古に参加してね。明日は1番隊の稽古は休みだから」
「はい」
「それと、よく散歩に行ってるらしいんだけど……」
と言うと、天宮さんは少し目を伏せた。
「分かっています。隊に入隊したら、稽古や巡察で自分だけの時間はあまり、取れなくなるんですよね。
散歩はもうやめます」
「ごめんね」
「どうして組長が謝るんですか」
僕が謝ったのは天宮さんが悲しそうに笑ったからだ。
天宮さんにとって散歩は唯の散歩じゃない。
あの男と会う唯一の手段なんだ。
僕たち隊士は、屯所からあまり出ることができない。
外に出るのにも、土方さんたちから許可をもらわないといけないんだ。
だから天宮さんだけに許可されている散歩がなくなれば、彼女は簡単に外に出る手段がなくなるってこと。
天宮さんは、あの男のことを話したりはしないけど、親しい間柄っていうのは分かってる。
たぶん、天宮さんにとってあの男に会うことは楽しみの一つ。
僕はそれを奪ってしまう。
申し訳ないとは思ってる。
でも、天宮さんがあの男に会わなくなるって思うと、ホッとする自分がいるのも確かだった。
天宮さんには僕の近くにいて欲しい。
「組長、顔がニヤけてますよ。何かよからぬことを、考えているんじゃないんですか?」
「別に。これから楽しくなりそうだなって思ってさ」
「……本当ですか?」
天宮さんが疑うような目で見て来るけど、僕はニコニコと笑うだけだった。
「天宮さん、明後日から1番隊の稽古に参加してね。明日は1番隊の稽古は休みだから」
「はい」
「それと、よく散歩に行ってるらしいんだけど……」
と言うと、天宮さんは少し目を伏せた。
「分かっています。隊に入隊したら、稽古や巡察で自分だけの時間はあまり、取れなくなるんですよね。
散歩はもうやめます」
「ごめんね」
「どうして組長が謝るんですか」
僕が謝ったのは天宮さんが悲しそうに笑ったからだ。
天宮さんにとって散歩は唯の散歩じゃない。
あの男と会う唯一の手段なんだ。
僕たち隊士は、屯所からあまり出ることができない。
外に出るのにも、土方さんたちから許可をもらわないといけないんだ。
だから天宮さんだけに許可されている散歩がなくなれば、彼女は簡単に外に出る手段がなくなるってこと。
天宮さんは、あの男のことを話したりはしないけど、親しい間柄っていうのは分かってる。
たぶん、天宮さんにとってあの男に会うことは楽しみの一つ。
僕はそれを奪ってしまう。
申し訳ないとは思ってる。
でも、天宮さんがあの男に会わなくなるって思うと、ホッとする自分がいるのも確かだった。


