私の師匠は沖田総司です【上】

「なんでそんなに笑うのさ」

「ぶふっ!だって、総ちゃんその顔……、ヒィ~、お腹が捩れるぅ!!ごふっ!!」

あまりにも山崎君が馬鹿笑いするものだから、腹に一蹴りいれちゃったよ。

山崎君がピクピクと体を震わせるけど、笑い過ぎだからだよね。

「笑い、とまった?」

「ぶふっ!」

ヨロヨロと立ち上がった山崎君は、僕の顔を見るなりまた笑い出した。

もう一発入れた方がいいかな?

そう思って足を後ろの方に引いたら、山崎君が「やめてくれ!」と言って両手で制した。

「あんな、総ちゃん。そないな顔を見せられたら誰やってふき出すで」

山崎君が笑いを堪えながら僕に手鏡を渡してくれる。

その鏡に自分の顔を映した瞬間、思わず唖然となった。

天宮さんに叩かれた場所には、紅を塗ったような赤い手形がくっきりとついている。

そして若干だけどぷっくりと腫れていた。

「誰にやられたんや?」

「天宮さん」

「蒼蝶ちゃんか!これはまた意外な子からビンタされたんやな。まさか蒼蝶ちゃんより先に、総ちゃんの手当てするとは思わんかった」

「痛い!」

クククと笑いながら湿布に薬を塗ってた山崎君は、その湿布を勢いよく僕の頬に張り付けたというか、叩き付けた。

絶対わざとだ。さっきの復讐としか考えられない。

「ちょっと、痛みを上乗せさせないでくれる?」

「男がガタガタ文句言わんで欲しいわ。本当なら治療してもらえるだけありがたいんやで。

普通なら唾をつけて追い出すところや」

怪我人を唾つけて追い出すとか、ここの医務担当は大丈夫なの?