私の師匠は沖田総司です【上】

「平助君、斎藤さん!貴方方が今やろうとしていることは、局中法度、私の闘争を許さずに違反しますよ!」

「天宮、これは私闘ではない。仲間を泣かした奴に落とし前をつけさせに行くのだ。仲間が泣かされて黙ってはいられない」

「斎藤君の言う通りでィ!だからそこを退きなせェ!」

「ちょっ、ちょっと待ってください!」

出て行こうとする二人の着物を引っ張りますが、私の力が敵う訳もなくズルズルと引っ張られてしまいます。

どうしようと焦っていると、この場に不釣り合いな陽気な声がしました。

「天宮さんたち、楽しそうなことしてるね。僕もまぜてよ」

何をどう見たら楽しそうに見えるか分かりませんが、とりあえず木刀を持った組長が現れました。

組長も稽古中だったのでしょうか?

ですが、これはチャンスです。

「組長!平助君と斎藤さんをとめてください!とめてくれましたら、組長が好きなみたらし団子を作ってあげます!」

そう大声で叫んだ途端、組長の目つきが変わり

「ぐっ!」

「ぎゃっ!」

持っていた木刀で、瞬く間に平助君と斎藤さんを戦闘不能にしてしまいました。

なんという早業。

組長の太刀筋が目で追えませんでした。

「ちゃんとみたらし団子作ってよ」

「了解しました……」