そして、庭に植えた桜の枝がしっかりと地面に根を張った頃。
私は小学校に入学しました。
友達ができるか不安でしたが、同じ教室になった子は優しい人ばかりで、すぐに仲良くなりました。
そして放課後、新品の赤いランドセルに教科書を入れていると、友達になった子が話し掛けてきました。
「蒼蝶ちゃん、放課後公園で遊ばない?」
友達からの遊びの誘いに、私は思わず「うん」と頷きそうになりましたが、すぐに言葉を飲み込みました。
私はチラッと友達の隣を見ました。そこには師匠がいます。
師匠は私が心配だったらしく、学校まで一緒に来ていたのです。
私の視線に気付いた師匠はニッと笑って
『行ってきなよ』
と、言いました。
でも、私の中には迷いがありました。
病院を退院してから、師匠は私に天然理心流の稽古をつけてくれていたのです。
稽古は朝と夕方。
友達と遊んだら稽古ができなくなってしまう。そう思うと、なかなか「うん」と言えませんでした。
『いいから行っておいで。蒼蝶は友達と思いっきり遊ぶのが夢だったでしょ?稽古は遊びから帰った後でもできるから』
私はもう一度師匠を見てから
「うん」
と頷きました。
私は小学校に入学しました。
友達ができるか不安でしたが、同じ教室になった子は優しい人ばかりで、すぐに仲良くなりました。
そして放課後、新品の赤いランドセルに教科書を入れていると、友達になった子が話し掛けてきました。
「蒼蝶ちゃん、放課後公園で遊ばない?」
友達からの遊びの誘いに、私は思わず「うん」と頷きそうになりましたが、すぐに言葉を飲み込みました。
私はチラッと友達の隣を見ました。そこには師匠がいます。
師匠は私が心配だったらしく、学校まで一緒に来ていたのです。
私の視線に気付いた師匠はニッと笑って
『行ってきなよ』
と、言いました。
でも、私の中には迷いがありました。
病院を退院してから、師匠は私に天然理心流の稽古をつけてくれていたのです。
稽古は朝と夕方。
友達と遊んだら稽古ができなくなってしまう。そう思うと、なかなか「うん」と言えませんでした。
『いいから行っておいで。蒼蝶は友達と思いっきり遊ぶのが夢だったでしょ?稽古は遊びから帰った後でもできるから』
私はもう一度師匠を見てから
「うん」
と頷きました。


