診察が終わると、私は重い足取りで、師匠が待つ桜の木へと向かいました。
『蒼蝶、待ってたよ。……どうしたの?』
私が暗い顔をしているのが分かったのか、師匠が私の顔を覗き込みながら、心配そうに言いました。
師匠の顔を見たら、胸の奥がキュッと痛くなる。
私は口を一文字に結ぶと、服をきつく握りしめました。
「師匠、あのね。蒼蝶、明日退院することになったの」
師匠は驚いたように目を瞬かせると、悲しそうに目を伏せました。
『……そうか、退院か。明日から、今までみたいに会えなくなるね』
「蒼蝶、師匠と離れたくない。離れたくないよぉ……。毎日、師匠から剣道を学びたい……。それに、師匠が一人になっちゃうよ」
ポロポロと涙を流していると、師匠の冷たい手が涙を拭いました。
そして、静かに抱きしめられました。
『僕だって蒼蝶と離れたくない。でも、大丈夫だよ。蒼蝶が退院したからって、二度と僕に会えなくなる訳じゃないから。会おうと思えば、いつでも会えるよ』
師匠の言う通り、退院したからと言って、二度と師匠に会えなくなる訳じゃない。
でも、会い難くなるのは確かだ。
私はそれがいやだった。師匠と一緒にいたい。師匠に傍にいて欲しい。
なら、どうしたらいいか。
『蒼蝶、待ってたよ。……どうしたの?』
私が暗い顔をしているのが分かったのか、師匠が私の顔を覗き込みながら、心配そうに言いました。
師匠の顔を見たら、胸の奥がキュッと痛くなる。
私は口を一文字に結ぶと、服をきつく握りしめました。
「師匠、あのね。蒼蝶、明日退院することになったの」
師匠は驚いたように目を瞬かせると、悲しそうに目を伏せました。
『……そうか、退院か。明日から、今までみたいに会えなくなるね』
「蒼蝶、師匠と離れたくない。離れたくないよぉ……。毎日、師匠から剣道を学びたい……。それに、師匠が一人になっちゃうよ」
ポロポロと涙を流していると、師匠の冷たい手が涙を拭いました。
そして、静かに抱きしめられました。
『僕だって蒼蝶と離れたくない。でも、大丈夫だよ。蒼蝶が退院したからって、二度と僕に会えなくなる訳じゃないから。会おうと思えば、いつでも会えるよ』
師匠の言う通り、退院したからと言って、二度と師匠に会えなくなる訳じゃない。
でも、会い難くなるのは確かだ。
私はそれがいやだった。師匠と一緒にいたい。師匠に傍にいて欲しい。
なら、どうしたらいいか。


