私の師匠は沖田総司です【上】

耳を劈くような高い音が辺りに響く。

「俺の一撃を止めるとは、さすがだな」

余裕の笑みを浮かべる高杉に対し、力に押され余裕がない僕。

距離を取って隙を作ろうとするけど、すぐに距離を詰められて上手くいかない。

攻撃を受け流すので精一杯だ。

何度目かの小競り合いになると、高杉が興味深そうに言った。

「さっきから体を庇いながら戦っているな。そんなに体を傷付けたくないのか」

『まぁね』

蒼蝶の体を傷付けたくない。これも防戦を強いられている理由だろうな。

自分の体だったら無理もできるんだけどね。

体にピリッとした痛みが走る。ここで僕は手に力が入らないことに気付いた。

そろそろ蒼蝶の体が限界かな。早く勝負を終わらせた方が良いかもしれない。

僕は体勢を低くして、独特の構えをとった。

『これで最後にしよう。僕も暇じゃないからさ』

「もう終わりか?つまらねェな、勝負はこれからだろ」

『勝手に言ってなよ。最後まで君に付き合ってやる義理なんて、僕にはないから』

僕は足に力を込め、前に走る。

そして三段突きを放った。