私の師匠は沖田総司です【上】

\\「来ないで!これ以上来たら、斬ります!!」

「その震えた手で俺たちが斬れるのか?」

刀を握る手は震え、刀身が揺れていた。歯を喰いしばる。

「斬れます」

「無駄な事は止めて、大人しく捕まれ。ほら」

指を噛まれた男とは別の男が近寄ってくる。

再び溢れた恐怖。

「こっ、来ないで!!」

私は刀を振った。相手を傷つけるつもりは無い。ただ、相手が怯めばいいと思っていた。

でも

パシャ……と、空を舞う、紅い液体。生温かい物が頬が濡らす。

えっ?

何?

何が起きたの?

「くっ、くそぉ……貴、様……」

私の前には着物を紅色に染める人の姿。そして鼻につく生臭い臭い。

私は呆然とその光景を眺めていた。

「こっ、殺し、て……」

「ひっ……!」

紅色に体を染める人が、紅を口から吐きながら刀を抜いた。

それを目で捕えた瞬間、私の体は勝手に動きだし、男の胸に刃を突き立てていた。

刃を伝い、私にドクッドクッと何かが流れる感触が伝わってくる。

再び顔が濡れ、手が紅色に染まって行った。

低く呻きながら倒れる男。


そしてすぐにその男の声は消えた。