僕が自殺で得たもの。

「見てきなさい」

誰だかわからないけどそう聞こえた。

まるで頭の中に
直接話しかけられているようだ。


「しっかりと見てきなさい。あなたのすべてを…あな…たの……」

声が途切れた。

よくわからないけど
僕は僕を見なきゃいけないと…

そう感じた。

そして気付く。
この僕の腕はあの頃のように
綺麗になっていた。


僕は僕と母さん父さんの方に近寄る。

身体が自然に下に落ちていく。
そっと足が地面についた。