『お母さんがね、雨くんはとても良い子よっていつも言ってたわ。』



『…俺は、良い子じゃないし…』



突然、褒められた雨は
隣に座っている花とは
逆の方を向いた。


 
『あ、照れてる?』


『…照れてねぇーし…』




雨の、頬は少し赤く火照っていた。


花は、そんな雨を覗きこんだ。




『顔、赤くなってるよ。
可愛いなぁ、雨くん。』



『…………っ。』