一瞬、佐野くんの顔が曇った。 屋上で見たときの顔だった… 「っ、いや、いない…」 「え?じゃあ、いいじゃん? おしえてぇ?」 「…悪い、外の空気吸ってくる」 そう言って佐野くんは女子を振り払って 外に出ていった わたしは心配になって追いかけてしまった この時行かなかったら 胸にモヤモヤを抱えずにすんだのに…