急がなきゃ…にしても、日野があの時の
梓だったことにはびっくりしたし、でも
何より再会できたことが凄く嬉しかった…。
大好きだったから…。


私は急いで自転車をこぎ、家に着いた。登下校はいつも15分くらいだけど、
急いでたから7分くらいで着いた。

「 はぁ…はぁ…つ、つかれた 」

自転車をこぐ事に体力を消耗して運動不足の私は息切れする。

「 ガチャッ… 」

「 ただいまー 」

返事がない。

まだお母さん帰ってきてないんだ。

急いで2階にあがり、制服を脱ぎ捨てて
着替える。





準備ができた私は急いで朝比奈さんに
メールした。

遅れてごめんね。ちょっと用事があって…今から向かうよ!

ひまり

これでよし…っと
怒ってないかな…。


返事がくるまで、さっき脱ぎ捨てた制服のシャツを洗濯カゴにいれる。

梓…
考えてることはやっぱり梓のこと…

「 なんで梓のことずっと考えて… 」
あ。あたし…やっぱり梓のこと好き…?
日野が梓ってわかる前に、何回か日野に
よく分からない気持ちを抱くことがあった。これってなんなんだろ…

〜♪〜♪〜♪

・・・と考えてる内に返事がきた。


その内容に私は思わず絶句…

明たち、ずっと連絡まってたのに。
やっぱりひまりちゃんって男好きなんだぁー?何も知らないとか思ってんだろうけど違うから。



そのメッセージとともに一枚の写真が
送られていた。



これ…



さっきの…


嘘…

その写真はさっき私と梓が近距離で話してる様子の写真だった。

撮られてたの…?

いつ…?


驚く他、無かった。


梓にこのこと、話さなきゃ!

「 ガチャッ… 」

急いで自転車で学校に向かう。


何をしてるのかわかんなかった。


まだ学校にいるかな…


梓…


あず…


「 あ、野辺 」

梓!

「 どした? 」

「 梓、さっき私達 」

「 何? 」

「 写真…撮られてたみたいで… 」

その言葉を聞いて一瞬表情をなくす梓。

「 朝比奈? 」

「 うん…多分 」

「 ほっとけよ 」

…!?

「 な、ほっとく!?あたし!!このままじゃ…っ 」

必死で話すあたし••

相変わらず表情が変わっていない梓。

「 このままじゃ?梓がなんかされるとか? 」

私が言おうとしてたことを言う梓。

「 そ、そう… 」

「 それが、何? 」


「 それがって…私のせいで何かあったら困るから… 」



私がそういうと梓は何も言わない…



ガシッ…


この感覚。また?掴まれてる!腕!

「 ちょ!梓! 」

「 いーからちょっとこい 」

しっかりした大きな梓の手。あの時よりがっしりしてて、私を掴む手は強くて。
なんか私…好きだなこれ。

連れてこられた学校の裏。

「 はぁ…っ 」


疲れた…

「 ここなら大丈夫だと思う 」

周りをみながらいう梓。

「 梓、なんでここに? 」

「 あー 」

梓「 オレ、あん時からお前のことずっとみてんだよ 」


…え?

いまな…んて?

「 な、なにいって… 」

梓「 本当 」

「 そんなの…今…何で… 」

梓「 写真が何とかで俺が誰かに何されても俺は気にしねーし、」

「 でもさ、梓、凄い人気なんだよ?私、梓となんか…釣り合わないから 」

梓「 お前、好きなヤツいんの? 」

「 なんで? 」

私の…私の好きな人は今目の前にいる人。
日野 梓。

梓「 ごめんな、お前が好きなヤツいんなら俺はこれ以上押し付けられねーよな、
ごめん 」

「 な、んで謝るの?それに好きな… 」

言いかけた時。

梓「 頑張れよ 」

そうじゃないんだって…!

少しずつ歩き出す梓の前に出る。

梓「 ひまり? 」

ドキ…

さっきまで野辺っていわれてたからドキッとする…

言えない…


言えない…

「 ご、ごめん 」

いきなり恥ずかしくなって一気に走り出す。
同時に涙がでる。

何ともないのに。

感情的になるとすぐでる…


あの時から…