星に願いを

 「 あいつ。うるさくね? 」

 授業中にその言葉を発したのは隣の日野 梓だった。
 ノートの端に「朝比奈 明」と名前がかいてあってそれを指差して言ってきた。

私「 は、はあ…? 」

梓「 あいつ、さっき俺の話してたんじゃねーの? 」

私「 あ、え、まあ 」

梓「 ふーん 」

 な、なんなのこいつ…って一瞬思ったけど授業中。
 私は先生の言う言葉に耳をうつした。



  ‘’ あいつ。うるさくね? ”

   日野…さっき私たちの話、聞いてたのかな?
   日野、朝比奈さんのこと「あいつ」って言ってたし、仲良いのかな。

 「 野辺。野辺! 」

私「 えっ!あっはい! 」

先生「 ぼーっとしてるぞ?珍しいなしっかりしろー 」

私「 す、すみません… 」

  私…さっきからずっと日野のこと考え…いや!なわけないよね!
  どこからか視線を感じる。

私「 朝比奈さん? 」

  ふと朝比奈さんの方を見ると、捨てられた子犬を悲しい目で見るような
  目で私の方をみている。

  そして私と目があった瞬間、朝比奈さんは目をそらした。


  あっ…
  私が日野と話してたから…?かな…?


  ダメだ…なんか全然勉強に集中できない。
  ひ、日野のせい…

 「 じゃー宿題は必ずなー 」

 「 はーい 」


 「 みやび! 」

雅「 めいー? 」

明「 ちょっときて 」

  みやびとは私の1つ前の席の立花 雅。
  大体朝比奈さんと行動を共にしてる感じで仲が良さそう。
 朝比奈さんのグループはほかにも女子が3人くらいいて5人グループ。
 橋本るかちゃん、小林 紗奈、今野 夏妃…この3人だったかな。

私「 なんか朝比奈さん怒ってる感じ? 」

  私は小さくそう呟いた。


 ” まあ女子には冷たいけど ”

  朝、朝比奈さんが言ってたこと。
  日野はホントに女子に冷たいの?
 確かに、女子が話しかけると返事が毎回そっけないのは聞こえるけど。
  だとしたらさっき私に話しかけてきたのは何で?
  もうなんなの…。
 
  ホント、男子ってわかんない。


 「 え、うそ、まじで? 」

 立花さんの声。

明「 最悪… 」

 え…?

 今こっち見て言った?

 立花さんと朝比奈さんがこっちをみながら
 なんかコソコソ話してるのが分かった。

 それに対して日野は机で爆睡。

 私、ここから離れたほうがいいのかな。

 日野のファンって怖いんだなー。

私「 変なこと考えないようにしよ 」

 私はそう言って窓から校庭を眺めた。

 気をまぎらわすために。