それから2時間程2人で
お喋りをした後、
私は由良と別れて、
お母さんの病院へと向かっていた。


その間も、由良にきつく止められたが、
どうしてもあのメールのことが
頭から離れなかった。


考え事をしていると、
あっという間に病室の前まで
来ていた。


「お母さーん、来たよー」


そう言って中に入ると、
苦しそうに嘔吐を続ける
お母さんの姿があった。


「お母さん!」


私は慌てて駆け寄り、
背中をさすった。


暫くして吐き気が落ちてついてきたのか
お母さんはフーと息を吐くと、
ベットに横たわり、
私に弱々しく笑かけた。


「ごめんね、心配かけて。
でも落ち着いたからもう大丈夫。
抗がん剤は副作用が強いから
やっぱり大変だー。
お母さんもっと頑張らないと。」


「お母さんは今も十分頑張ってる。
きっともうすぐ治って、抗がん剤治療
ともバイバイできるから。
あとちょっと頑張れ。
私に心配かけてるとか気にしなくて
いいから、お母さんは元気になることに集中してね!」