顔も知らない貴方へ



「え!そうなの!」


私の言葉を聞いた後、
何だよーと呟きながら
由良はバタンとベンチに寝転んだ。


「梓がすんごい暗い顔してるから、
お母さんに何かあったのかと思ちゃったじゃん!」


「いや、お母さんは順調だよ。」



「そっか、そっか!ならよかった!
.....でもそれなら、なんであんたそんな暗い顔してるの?」



由良の心配そうな表情を見て、
私は正直に相談してみることにした。