顔も知らない貴方へ



「梓、いらっしゃい!」


私を笑顔で迎えてくれた母の顔が
直ぐに不思議そうな顔に変わった。


「あれ....?
なんだか顔が赤いけど、
どうかした?」


「へっ!」


私はお母さんの言葉に、
慌てて顔を覆う。


そんな私を見て、
お母さんがニヤニヤと
嫌らしく笑い出す。